″保護猫投資信託”を作ったらどうだろう?
なんじゃそれ? と思われたと思う。
保護猫と投資信託は、全くと言っていいほど結びつかない。
私は猫が好きで、猫の保護団体に何度か寄付をしてきた。
※ 保護団体とは?
飼い主がおらず、外で生活している野良猫、飼い主はいるが適切な飼育をしなかったために頭数が増えすぎてしまい、きちんとお世話されなくなってしまった猫、または、保健所に収容された猫を保護し、新しい飼い主へとつなげる活動等を行っている。
私が知る限り、資金が潤沢な保護団体というのは聞いたことがなく、どの団体も寄付や必要な物資を募っていたりする。つまり、どの保護団体も資金が足りていないのではないか?おそらく、人の善意の気持ちから寄付を募る今の方法は、不安定であり、必要十分な資金を確保するのは難しいのだろう。そこで、今よりは安定的に、そして少しでも多く資金を確保するため、保護猫投資信託を考えた。
仕組みはこうだ。
運用会社は、S&P500等の主要な指数に投資し、分配金を出す投資信託を設定する。分配金は通常、その投資信託を購入して保有している人 (以下、受益者) に支払われるが、この投信では、受益者に分配金が支払われず、保護団体に支払われる。保護団体に支払われた分配金は、受益者からの寄付として扱われ、受益者は寄附金控除を受けられる。
■ 各ポジションのメリット
❏ 受益者
寄付するためのお金を用意しなくても、投資をしていれば自動的に寄付することができる。また、保護団体に支払われた分配金が寄付として扱われるため、寄附金控除が受けられる。基準価額が成長すれば、受益者の資産も増えていく。
❏ 保護団体
人の善意のみに頼ることなく、今よりも多く、安定的に資金を確保できる。
❏ 運用会社、証券会社、信託銀行
今の時代の流れに沿った投資信託を設定、販売することで、社会問題の解決に貢献し、資金の流入も期待できる。また、それぞれの社会的評価も高まる。
私は猫が好きなので、保護猫投資信託を推している。しかし、この仕組みは何にでも適用できると思っているので、寄付としての分配金の支払先は、保護猫団体でなくても良いと思っている。要は分配金が必要なところに寄付され、寄附金控除を受けられればいいのだ。
現段階では、私個人の机上の空論に過ぎない。それでも、私は一匹でも多くの保護猫に幸せになってもらいたい。運用会社さん、販売会社さん、信託銀行さん、保護猫投資信託を作ってもらえませんか?
投資が広がりつつある今の時代。
だからこそ、投資本来の目的を思い出してほしい。その中には、単に資産を増やすたけでなく、投資で社会に貢献したい人もたちも少なからずいるはずだ。
その人たちのニーズを拾い上げ、具体的な実現手段を提供することで、投資という力が個人の資産を増やすだけではなく、より大きな意味を持つことになるだろう。